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君を追うもの(3) [狩人のものがたり]

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山見は部屋を出て女の後を追った。
「移動する速度にムラがある、部屋の中では速く廊下では遅い」
階段から下を見た。
「だが階段を下りるスピードは速くなっているか・・・」
山見は頭を掻きながら階下へ向う。
「建物を出てからは歩き出したようだ、恐らく目立たない為だろうが」
山見は周囲を見回すと右方向に進んだ。
「だがおかしい、この辺りは人通りが少ない、だから出来るだけ人ごみを求めたくなるもの、
この女はもっと人通りの少ない場所を選んで向っている・・・」
女は追っ手を待ち伏せる気だと彼は判断した。

山見は女の後を追い続けた。
少し進むと左手に草むらがあった、古木もあり雑草が成人男子の腰くらいまで生い茂っている、
小動物は徘徊しても人が来る場所ではなかった。
「この中に入ったのは間違いないが・・・」
草が殆ど倒されておらず、誰かが通ったとは普通気がつかない。
「この中を進んで来る者があるとしたらそれは追っ手、女はそれを待っている・・・」
山見は覚悟を決めなければならなかった。

草むらに足を踏み入れる、中はぬかるんでおり足がやや沈んだ。
それでも歩けない事は無い、慎重に女の潜んでいる方に歩いて行った。
凄く近い場所にいると思われるのだが一向に姿が見えない、
それどころか身動きひとつしないのか何も音がしない。
自身が立てる音だけが大きく耳に響き、心臓の鼓動も聞こえて来る。

だが突然ポキリと木が折れる音が聞こえた。
と同時に頭上に大きな金属の塊が落ち、体が草むらに沈んだ。
ぐしゃりと潰れる音がした後、草むらは静寂を取り戻す。

すぐに起きようとしたが指の1本も動かせなかった。
何も見えず何も聞こえない、
気がつくと耳鳴りの様に聞こえていた心臓の音も消えていた・・・

-続く-



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君を追うもの(2) [狩人のものがたり]

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山見は言った。
「女はそのドアから入って金庫まで真っ直ぐやって来ている、
帰りもそのドアから出て行っている」
部屋にいた男はすぐ反論した。
「しかし俺は電話中もドアからは目を離さなかった、
誰かが何等かの方法で開けたなら気づくさ」
「・・・この部屋に入るにはこのドアしかない」
「その通り」
「金庫が消える前に開けたのは君だね」
「そうだ」
「消えた後に開けたのは他の部屋から来た誰かだ」
「多分それは私だ」
話を聞いていた男の内の1人が言った。
山見は話を続ける。
「結論を言えば女は部屋の前でドアが開くのを待っていた、
そして再び開いた時に出て行っている」
「まさか」
「そうまさかだ!」

「このビルには我々関係者以外誰もいない、外からは窓が見えるが見せかけだ。
非常階段も無く、屋上の出入り口も塞がれている。
一見して雑居ビルの装いをしたこの建物そのものが大きな金庫、
異物が入り込めばスグに分かるようにしてあるのに女は誰にも知られず入って来たのだ」
「つまりそれは・・・」
「その女を追うという事はその理由に触れる事になると考えてくれ」
「危険だからやめた方がいいと?」
山見は暫し考えたが、
「そういうわけにもいかないだろ。我々の仕事は金庫の中身を守る事、
万が一盗まれたら取り戻す事が仕事になる・・・ただ」
「ただ、なんだい?」
「女がどう考えてるかが問題だ」
「どうって?」
「このまま逃げ切ろうと考えてるのか、それとも、追跡されると考えているかだ。
前者であればいい、だが後者なら」
「後者なら?」
「我々は彼女をお待たせしているということだ」

-続く-



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君を追うもの(1) [狩人のものがたり]

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駅から少し離れた場所に5階建ての古びた雑居ビルがあった。
非常階段は無く、エレベータも無いビルだった。

普段人の出入りは殆ど無いこのビルの3階に水耕という会社があった。
事務の机や本棚、そして古びた金庫の殺風景な部屋、
何故か窓は塞がれており日中でも明かりが灯っている。
部屋には男が1人常駐しているが一体何の仕事をしているかは不明だった。

突然男の携帯が鳴った。

男は怪訝な顔をしてスイッチを入れたが電波の状態が悪く聞き取れない。
仕方なく男は部屋を出る事にした。
今時珍しいスケルトンキーを出すと鍵をかけ、ドアが閉まっているか確かめて後移動した。
とは言ってもドアから数メートル離れた位置におり、
電話をしながらも男の目はじっとドアを監視し続けていた。

時間にして5,6分といったところか、
電話が終ると男は急いで部屋に戻った。
そして男はその僅かな間に侵入者があった事に気づく、
金庫が消えていたのだ。

男は事務机の上の固定電話の受話器を上げ連絡を取ると他の部屋から幾人かがやって来た。
皆は入るなり無言のまま部屋の中をじっくり観察し続けた、
だが何も発見出来ないと知るや1人が言った。
「山見を呼べ」

暫くしてその山見が部屋に入って来た。
「・・・女だ、女が忍び込んだ」
何を見る訳でもなく山見はそう断言した。
「女?」
「そう女が1人忍び込んでいる、金庫を持ち去ったのはそいつだ」
「あの金庫を持ち上げるには男が数人必要、女1人では不可能だ」
「そこだよそこ問題は!追跡は出来るが、どうする?」

-続く-



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てらへ [ヤマト発進!!]

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地球を救う為に宇宙戦艦ヤマトはイスカンダル目指し航行中であった。
「・・・地球・・・」
だが眼前に見える星は故郷の地球である。

「真田君、あれは地球に見えるが、どうなんだ?」
「艦長、まさしくあれは地球です」
「そうか、しかし我々は今イスカンダルに向っている途中だったね?」
「その通りです」
「説明を求めたいが、いいかな?」
「勿論です、艦長が焦ってワープボタンを押したから誤作動を起こしたのです」

艦長は深い溜息をついた。
「・・・時に真田君」
「はい」
「突然だが君に特別ボーナスを支給したい」
「有り難うございます」
「うむ、そう上でもう一度聞く、何故ヤマトは地球に逆戻りしてしまったのかね?」
「ワープのシステムが未完成だったからです」
「そうか、そうか、出来立てのホヤホヤだから仕方あるまい」
「では早速修理をしてきます」
「うむ、頼んだぞ、わはははははは」
「おまかせ下さい、わはははははは」

真田は踵を返しエンジンルームに向った。
艦長はホッと一息ついてそのまま艦長室に戻ろうとしたが背後に視線を感じて振り返った。
すると廊下の角から島大介が怪訝な顔をしているのが見えた。

「・・・」

-つづく-



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魚拓万歳!! [ククルス・ガチ日記]

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昨日ブログを更新してたら、記事が1つ消えていた。
「???」
原因はスグ分かった、誤って記事の上から新しい文章を書いてしまったのだ!!

慌てて前のページに戻るもやはり消えてました。
文のコピーはしておらず、昨日書いたとは言え正確な文は覚えてません。

どうしたものか、また新たに書き直すしかないか。
そう途方に暮れていたが、ふと思い出したのが魚拓。
ネット上で公開したものはその残像がネット上に残っている場合がある。
そこでブログのタイトルとエントリーのタイトルで検索した所、出てきました。

そのままアクセスしたら消えるだけなのでキャッシュと書かれた部分をクリック
すると前日書いた文章がそのまま残されており、早速コピー、
で、再度アップして事無きを得ました。。。

いやー助かった助かった、ホント魚拓様様です。



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理由 [ヤマト発進!!]

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地球を救う為に宇宙戦艦ヤマトはイスカンダル目指し航行中であった。
だが船内ではそれとは一切関係ない諍いが勃発していた。

「ちぃっーーーー、忌々しい真田めっ!どうしてもわしにワープを見せない気だな」
と沖田艦長は真田技師長に対しあらぬ疑いをかけ苛立っていた。
一方の真田はというとワープに関しての艦長のお叱りを黙って受けていた。
隊員たちは艦長の器の小ささを笑い、逆に甘んじて叱責を受ける真田を評価した。
それがまた艦長の耳に入り真田への怒りが増幅するのであった。

そんな或る日の事、航海長の島大介は真田にワープの準備が整った事を報告した。
「そう言えば真田さん、艦長を呼ばなくていいのですか?」
「ああ呼ばなくていい」
暫し考えた後、島はずっと疑問に感じていた事をぶつけた。
「前々から思っていたのですが艦長をワザとワープに立ち合わせないんですね」
「うん、そうだ」
「何故ですか、呼んで上げれば怒られなくて済むじゃないですか」

すると真田は表情変えずに言った。
「だからいいんだよ」
「え!?」
「艦長は私に思う存分怒りをぶちまける、私は艦長を苛立たせる、
それで長い航海のストレスを発散させ精神を安定しているのだから」

成る程と島は感心した。
広い船内とはいえ1つの空間に閉じ込められたままの長旅だ、
まして上に立つ身であるなら責務も重なり精神的疲労は相当なものだろう。
どこかでガス抜きをしなければ破綻するかも知れぬ。
納得した島は艦長には報告せずワープに入った。

後日、島はマサカリを持った艦長に追い回された。
逃げながら島はその様子を眺めている真田がニヤリとしたのを見た。
それをみて島は自分が真田と艦長のガス抜きに使われたのを理解した。
したところでこの状況は変わらないが。

-つづく-



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ワープが見たいお年頃 [ヤマト発進!!]

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人類最後の希望、宇宙戦艦ヤマトはイスカンダル目指し宇宙の海を航行していた、
・・・が艦長が駄々こねていた。

「嫌だ嫌だ嫌だ、わしは今どうしても見たいんじゃっ!!」
「艦長、ワープは遊びでは無いです、気分で使うものではないです」
「うるさい、うるさい見たいったら見たいんじゃっ!!」
「艦長!!謹んで下さい」

真田にたしなめられた艦長は暫くいじいじしていたが、
急にニヤニヤと笑いだした。

「・・・真田君」
「はい」
「私は誰かね?」
「沖田艦長です」
「そう私は艦長、このヤマトの最高責任者だ」
「そうですが」
「つまりだ艦長の言う事は絶対!・・・違うかね?」
「いやそれはちょっと」
「真田君、艦長命令だ今すぐワープの準備をし給え」
「・・・わ、分かりました」

「いよいよだな」
「多少振動がありますが問題はありません。でも一応シートベルト着用で」
「そ、そうか分かった」
「ではヤマト、ワープに入ります」
「待ってましたっ!!」
「・・・ヤマト、ワープ!!」
「おおーっ!!」
「ワープ完了」
「えっ!?」
「艦長お喜び下さい、ワープ成功です」
「もう終った?特に何も無かったが」
「何も?・・・まさか艦長ともあろうお人がワープを感じれなかった、のですか?」
「いや、いや、違うぞ違う、特に問題なかったなという意味だ、勘違いするな真田君」
「これは失礼しました、ところで艦長、ワープ初体験の感想は」
「う、宇宙の神秘と科学の素晴らしさを満喫した、満足だ、わはははははは」
「それは何よりです」

賢明な読者諸君はお気づきかと思うが実はワープはしていない。
艦長は釈然としないまま艦長室に戻った。

かなり後になるがニセワープと知った艦長が真田を追い回す姿が見られた。

-つづく-



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ヤマト、ワープす [ヤマト発進!!]

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人類最後の希望、宇宙戦艦ヤマトはイスカンダル目指して宇宙の海を航行していた。

「艦長、間も無くワープ航法に入ります」
「うむ」

14万8千光年という途方も無い彼方にあるイスカンダル、
その為時空を越えるワープ航法が必要であったが、
波動エンジンを積む事により可能になったのだ。

「ヤマトっ、ワーーーーーーープ!!!」
「艦長まだ早いです」
「えっ?」
「理論上可能とはいえ実験もせず宇宙に来ています、入念な準備が必要です」
「そ、そうか。では用意が出来たら連絡をくれ給え」

1時間後

「真田君ワープの準備は出来たかな?」
「只今準備中です」
「・・・後どのくらいかかるのだね」
「艦長急かさないで下さい、失敗するとヤマトは宇宙の藻屑になるのですから」
「そ、そうだな、悪かった、悪かった」

5時間後

「あー真田君、真田君」
「まだです」
「はい・・・」

数時間後、既に就寝していた艦長に緊急の連絡が入った。

「何事かね真田君・・・もしかしてワープの準備が整ったのかっ」
「お喜び下さい艦長、初ワープ成功しました」
「・・・・・・」

沖田は黙って電話を切ると艦内のグラウンドを泣きながら走り始めた。

「・・・真田のバカ・・・」

-つづく-



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トイレは娯楽場 [カラバ侯爵]

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我輩はカラバ侯爵。
我輩は庶民の生活探求の為、庶民のトイレに入っておる。

海の向こうの中の国でのトイレにまつわる噂を聞いた。
ある田舎の老女が生まれて初めて水洗便所を見て感動したそうだ。
特にスイッチ1つで便器を洗うために出てくる水がお気に入りで、
彼女はそのシステムがツボだったのだろう、
暇があると便所に出向き水を流しては楽しんでいたそうだ。

暫くして水道局がその家に集金に来たが、
なんと98トンの水を使用した事が判明したと言う。

意味無く流された水は勿体無い、
しかし老婆の気持ちも分からなくは無い、
水洗便所は面白さの宝庫である。

出来るなら今度ここに招待したい。
そして今や水洗便所はお尻にも水を飛ばせるまでになったと教えてあげたい。

きっと目を回してビックリするだろう。
フフフフフ、今から楽しみである。



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エイプリルトイレ [カラバ侯爵]

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我輩はカラバ侯爵。
我輩は庶民の生活探求の為、庶民のトイレに入っておる。

驚いた事に最新のトイレは使用後にアームが出てお世話をしてくれる。
しかも使用者の前には液晶テレビが設営されており楽しませてくれる。
更には便座マッサージ機器機能が加わり、
使用しながら体のケアまでしてくれる。
ビバ日本のトイレ事情であるっ!!

というエイプリルねたを考えたが四月馬鹿は過ぎてしまっていた・・・
トイレの中に篭っていて困る事、時折時節を認識出来なくなる事である。

まあ、ささやかな問題であるが。



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